従業員が退職した際に必要な社内手続

従業員が退職した際に会社でどのような手続が必要となるのか、関与先のお客様様からご質問をいただくことがあります。

そこで今回は会社が従業員が退職した際の手続きについて社会保険・労働保険に加入しているケースを前提にした解説記事を投稿します。

従業員が退職した際の対応

覧いただきありがとうございます。杉並区荻窪の税理士・公認会計士 守屋冬樹です。

まず従業員の方が退職される際には主に次のものを回収し、また書類を渡す必要がある点を押さえておきましょう。

退職に伴って回収しておくもの

  • 健康保険被保険者証(本人及び扶養の親族分)
  • 社員証、名刺、カードキー
  • 会社携帯や制服などの貸与物
  • 業務の関連資料

退職者に渡す書類

  • 源泉徴収票
  • 雇用保険資格喪失証
  • 離職票

以降、主に作成する必要がある書類や提出する書類を中心に解説していきます。

所得税 源泉徴収票の発行

通常、源泉徴収票については年末調整をする年末に作成されますが、年の途中で退職をする場合には退職者に渡す必要があります。

作成時にはその年の給与計算の集計もあるため、退職が決まったら顧問税理士まで連絡。源泉徴収票が作成出来たら退職者へ郵送等で渡しておきましょう。

提出先:退職者
期日:退職の日以後1か月以内

雇用保険 被保険者喪失届の提出

退職により雇用保険の資格が喪失するため、雇用保険被保険者喪失届を提出する必要があります。

提出先:管轄のハローワーク
期日:退職日の翌日から10日以内

必要に応じて雇用保険被保険者離職証明書の提出

退職者が離職票を本人が希望する場合には追加で雇用保険被保険者離職証明書(以下、離職証明書)の提出も行います。

離職票は職者が失業手当を貰う際に必要な書類で、59歳以上の退職の場合には、本人の交付希望の有無に関わらず交付することになります。

離職証明書は用紙がハローワークに置いてありますので、従業員が退職することなった際には早めに入手しておきましょう。

また、離職証明書には退職者本人が記入をする箇所もあります。退職前に該当箇所の記入を依頼しておくことや、退職の事実確認のため添付書類が必要となる点も注意が必要です。

提出先:管轄のハローワーク
添付書類:労働者名簿、賃金台帳、出勤簿、退職届など

健康保険・厚生年金 被保険者資格喪失届の提出

退職に伴って健康保険・厚生年金被保険者資格喪失届を提出が必要です。従業員が退職した場合、保険の資格を喪失することになるため会社に提出が義務付けられています。

提出の際には、従業員や親族に交付している保険証を合わせて提出する必要があるため、忘れずに回収しておきましょう。

提出先:管轄の年金事務所
期日:退職日から5日以内
添付書類:従業員から回収した健康保険被保険者証(本人及び扶養の親族分)

住民税 特別徴収をしている場合の手続

退職者が住民税を給与から天引き(特別徴収)していた場合、給与支払報告に係る給与所得異動届を提出する必要があります。
この届け出は会社で行っている特別徴収の金額を変更するために必要となる手続で、届出書の様式については対応する市区町村のホームページから入手することができます。

提出先:従業員が居住する市区町村
期日:退職した月の翌月10日まで

住民税の支払方法

住民税の特別徴収は前年の所得に応じた税額を給与から毎月天引きする手続なのですが、退職月によっては通常時と異なり給与から住民税が天引きすることが出来なくなってしまうため、退職月によって住民税の徴収方法が変化をすることとなります。

1月~4月に退職した場合
退職月の給与から、その年の5月分までの住民税を一括して天引きする。

5月に退職した場合
退職月の給与から、1か月分の住民税を天引きする(通常の給与計算通り)

6月~12月に退職した場合
以下の3パターンから選択。

  1. 退職月の給与から、退職月から翌5月までの住民税を一括して天引き
  2. 普通徴収に切り替えて会社を通さずに退職者が支払う
  3. 転職先が決まっていて転職先の会社で特別徴収

なお、すでに転職先が決まっている場合に転職先の会社で特別徴収の継続をされる場合には、転職先の会社に問い合わせながら、必要事項を記入する箇所があるため留意が必要です。

まとめ

従業員が退職した際には業務の引き継ぎのほかにも様々な手続が必要となります。漏れや誤りが生じないように注意して対応していきましょう。

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