源泉所得税の解説 納付は原則翌月10日払い。手続をすれば半年に一度に手間を減らせる

創業支援の業務で関与をする際には、早い段階で納税手続きの手間を減らすための対応策を行っております。今回はその中でも源泉所得税の納付期限を先延ばしにできる「源泉所得税の納期の特例」という手続についてこちらの記事で説明します。

源泉所得税とは

ご覧いただきありがとうございます。杉並区荻窪の税理士・公認会計士 守屋冬樹です。

源泉所得税をざっくりと説明すると給与や報酬から天引きされる所得税のことを言います。所得税というと確定申告で税金を納めるイメージが強いですが、給与や報酬を貰う際に会社から天引きされるのが源泉所得税と呼ばれています。

源泉所得税の特徴 納付義務は報酬の支払い側にある

源泉所得税の特徴的なのは、天引きをする会社側に税金の納付義務があること。

例えば会社で従業員に給与を支払っている場合に源泉所得税を天引きしなければいけませんし、その天引きした源泉所得税を国に納める義務があるのです。

源泉徴収をする必要がある範囲は給与以外にもあり、源泉徴収が必要とされるものは

  • 給与、退職金
  • 弁護士や税理士などへの報酬
  • 原稿、イラスト、作曲やデザイン、講演料など
  • 弁護士、公認会計士、司法書士等の士業
  • プロスボーツ選手(野球、サッカー、テニスなど)
  • 芸能人、芸能プロダクションを営む個人
  • ホステス、コンパニオン
  • 馬主

などの支払いとなります。

実際にはかなり複雑な制度となっているため、時には源泉徴収をする・しないの判断が悩ましい個人の外注先への報酬の支払いもあり、その場合には源泉徴収をしておいた方が無難だと関与先のお客様にはお伝えすることも…

税務調査の際に源泉所得税を天引き漏れが発覚すれば不納付加算税が10%、されに利息的に延滞税が発生して余計な税金を負担するリスクが高い項目ですし、源泉所得税は最終的には確定申告で精算される税金ですからね。

源泉所得税の納付時期

源泉徴収した所得税の納付時期は徴収した月の翌月10日までに納付する必要があります。

ただし、「源泉所得税の納期の特例」の承認を受けていると

  • 1月から6月までの間に源泉徴収した所得税  7月10日まで
  • 7月から12月までの間に源泉徴収した所得税  翌年1月20日まで

と納付時期を先送りが可能となっています。

「源泉所得税の納期の特例」の注意点

だたし「源泉所得税の納期の特例」について適用されるための条件や手続き上の注意点もあります。

適用条件は従業員の人数が常時10人未満

まず注意して頂きたいことは「源泉所得税の納期の特例」について適用されるのは従業員数が常時10人未満の会社や個人に限られること。比較的規模の大きい会社では適用することが出来ません。

申請月の翌月から適用される

また「源泉所得税の納期の特例」について申請後にも注意が必要で、申請月の翌月から適用されることを押さえておきましょう。

例えば1月中に「源泉所得税の納期の特例」を申請した場合には2月に源泉徴収をした分から納期の特例が適用開始されることになります。

申請をした月から適用される制度とはなっていません。

対象範囲は給与及び退職手当、税理士等の士業に対する報酬等のみ

そして「源泉所得税の納期の特例」として納期が半年に一度で済む対象範囲は給与及び退職手当、税理士等の士業に対する報酬等に係る部分のみとなります。

士業以外の個人の外注先からの天引きしている源泉所得税は納期の特例の対象外なので翌月10日払いが適用されたままなので、翌月10日までの納付が必要です。

「源泉所得税の納期の特例」の対象範囲を勘違いして、源泉所得税の納付が遅れてしまわないように注意しておきましょう。

創業時期は慌ただしい 税金納付の先送り手続を活用がおすすめ

会社の設立後の税金の手続について「何をしたら良いのかが分からない」という印象を抱いている方は多いのが実情だと考えています。

経理や税金の手続について誰もが知っている知識ではありません。それはこれまで会社勤めをされていた方はもちろん、個人事業を行われていた方だとしても知らなくて当たり前です。

「源泉所得税の納期の特例」を行ったとしても節税につながる訳ではありませんが、創業時期は何かと慌ただしく、その時期に税金の納付までの時間的な余裕を作ることが可能な「源泉所得税の納期の特例」の手続を積極的に活用していくことをおすすめします。

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