個人事業主、不動産オーナーが抱いている青色申告のよくある誤解

個人事業や不動産オーナーの青色申告について様々な誤解が抱かれています。そこで今回は青色申告によくある誤解

  1. 青色申告の主なメリット
  2. 青色申告するには申請期日までに「所得税の青色申告承認申請書」を行う必要がある
  3. 不動産オーナーは規模によっては青色申告特別控除が10万円までしか受けられない

上記3点についてご紹介します。

青色申告の主なメリット

ご覧いただきありがとうございます。杉並区荻窪の税理士・公認会計士 守屋冬樹です。

まず確定申告については青色申告と白色申告の二種類があり、青色申告の方法でしか得られないメリットがあります。

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青色申告特別控除、最大65万円の所得控除が受けられる

複式簿記という経理の記録方法を使うことで最高65万円の所得控除が出来ます。なお、平成32年から青色申告特別控除は控除額が65万円から55万円と変更される予定ですが、電子申告(e-tax)を行う場合には従来通り65万円の控除額です。

電子申告が手間・面倒と感じる方でも会計事務所へ依頼すれば通常は電子申告で対応されるので、これまでと変わらずに65万円控除がフルに受けられます。

青色申告と白色申告では税金の負担が全く違う

青色申告特別控除が使えるかどうかで納める税金は大きく変化。利益が400万円を仮定して白色申告と青色申告で納税額を比較した資料はこちらとなります。

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こちらはExcelで税金の負担額をシミュレーションした資料ですが、青色申告の方が白色申告に比べて約22万円税金がお得となっています。

白色申告のままでいた方は知らず知らずのうちに税金を多く払っていたのかと感じる方も多いのではないでしょうか?

欠損金繰越控除、赤字額があった場合の3年間繰り越し

発生した赤字について翌年以降の黒字と相殺可能となります。なお、赤字の繰越期間は個人事業の場合は3年間となっています。

青色申告者の専従者給与、家族に支払う給料が経費となる

「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出することで個人事業主は、家族の給与を経費に算入が可能となります。
なお、対象となるのは同居しているか、生計を一にしている配偶者や親、15歳以上の子供、祖父母などです。

これらの他にも青色申告には

  • 少額減価償却資産の特例(30万円未満の資産について購入した年に一括経費化)
  • 貸倒引当金の設定(未回収の債権の一部を経費化)

のメリットもあります。

白色申告にメリットはない

また、白色申告であれば青色申告に比べて経理資料(帳簿)を作る手間が少ないと勘違いをされている方が多いのですが、その制度は平成26年から改正されていて、既にその白色申告のメリットは無くなっています。

青色申告、白色申告のいずれであっても実は会計ソフトを使っていれば確定申告のための手間は変わりませんし、白色申告では青色申告の多くのメリットが受けられずデメリットしかありません。

青色申告するには申請期日までに「所得税の青色申告承認申請書」を行う必要がある

青色申告のほうが白色申告よりも税金が少なくなる、メリットが多い知っても「今年から青色申告で申告をしたい」とすぐに切り替えができるとは限りません。

「所得税の青色申告承認申請書」の申請期日

確定申告を青色申告を行うには事前に「所得税の青色申告承認申請書」を申請期日までに税務署に提出することが必要となります。

通常は青色申告書による申告をしようとする年の3月15日まで、1月16日以後に起業した年ならば起業後2カ月以内。

青色申告承認申請書の提出期限

申告期限を過ぎてしまうと、その翌年から青色申告とすることになってしまいます。

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なお、「所得税の青色申告承認申請書」を提出せずに青色申告で確定申告をしても、税務署は受け付けてくれることもありますが、数年後に指摘され、修正申告を求められることもあるのでご注意ください。

不動産オーナーは規模によっては青色申告特別控除が10万円までしか受けられない

不動産オーナーの確定申告で青色申告特別控除を65万円分受けられるのは事業的規模で貸付を行っているケースのみです。

事業的規模でない場合は青色申告の申請をしていても10万円控除までしか受けられないこととなります。

事業的規模とされる目安としては

  • 一軒家:5棟以上
  • アパートやマンション:10室以上
  • 駐車場:50台以上

のいずれかに該当すること。

なお、この事業的規模での貸付を行っていると判断されなければ青色申告のメリットである専従者給与控除も使えません。

まとめ

個人事業をされている方、不動産オーナー様のご相談を受ける際には青色申告は様々な誤解があると感じています。

青色申告は制度を活用できればメリットも多く、これまで確定申告は白色申告をしていたという方も、青色申告への変更を検討してみてはいかがでしょうか?

平成29年度の確定申告は間に合わなくても、できるだけ早く対応しておくと税金計算上のメリットが多く受けられますので。

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