個人事業の廃業で必要な届出と手続

個人事業の廃業手続についてはおざなりになってしまいがちです。事業を畳んでいるのに後々になって問い合わせがきてしまうのは面倒ですよね…

そこで今回は個人事業の廃業時に必要な手続や届出についてご紹介します。

個人事業の廃業の届出や手続

ご覧いただきありがとうございます。杉並区荻窪の税理士・公認会計士 守屋冬樹です。

個人事業の廃業といえど何かと行わなくてはいけないことがあり、記事としてまとめました。

個人事業の廃止をした後の届け出としては

  1. 個人事業の開業・廃業等届出書
  2. 事業開始等申請書(個人事業税)
  3. 税務署の青色申告の取りやめ届出書
  4. 消費税の事業廃止届出書
  5. 給与支払い事業書等の廃止届出書

の5つがあります。

また、廃業後の手続としては

  1. 廃業した年の所得税の確定申告
  2. 予定納税の減額申請

の2つの対応や検討を行うことになっていきます。

それぞれの届出の提出や手続について手続の意味や提出の要否、期日、提出先についてご紹介します。

個人事業を廃業したら提出する5つの届出

廃業と一言でいっても、完全に事業を廃止する以外にも、一部の事業は継続したり不動産での収入が発生する場合などもあり、そのケースに応じて提出する届け出は異なるため注意が必要です。

なお、どの届出書類についても共通して提出用と控え用の2部を用意、きちんと受付印のある控えを貰って保管しておきましょう。

個人事業の開業・廃業等届出書

「個人事業の開業・廃業等届出書」は税務署への廃業した旨を伝える書類です。

  • 提出が必要なケース:すべての事業を廃止する場合
  • 提出期限:事業の廃止の日から1ヶ月以内
  • 提出先:所轄の税務署

事業開始等申請書(個人事業税)

「事業開始等申請書(個人事業税)」は都道府県税事務所に廃業した旨を伝える書類です。

  • 提出が必要なケース:すべての事業を廃止する場合
  • 提出期限:事業の廃止の日から1ヶ月以内
  • 提出先 :所轄の都道府県税事務所

関連記事:

青色申告の取りやめ届出書

「税務署の青色申告の取りやめ届出書」は個人事業の青色申告を取りやめる場合に提出します。

ただし、事業が一部継続したり新設した会社からの給与以外に不動産などの賃料収入を得る場合など別途収入がある場合には、提出は不要です。

  • 提出が必要なケース:すべての事業を廃止する場合
  • 提出期限:青色申告をやめる年の翌年の3月15日
  • 提出先 :所轄の税務署

関連記事:確定申告は青色申告がおすすめ

消費税の事業廃止届出書

「消費税の事業廃止届出書」は消費税の課税事業者だった方が事業を廃止した場合に提出する届け出です。

まず課税事業者かどうか分からない方は下記の関連記事で解説していますので、ご覧いただければと思います。

関連記事:消費税を支払う必要があるのか把握しよう 課税事業者の判定

  • 提出が必要なケース:課税売上がない場合(すべての事業を廃止する場合)
  • 提出期限:事業の廃止の日から1ヶ月以内(明確な期日ルールはなし)
  • 提出先 :所轄の税務署

給与支払事業書等の廃止届出書

「給与支払事業書等の廃止届出書」は従業員へ給与を支払いがなくなったことを税務署に伝える書類です。税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」で廃業した旨を伝えていれば提出の必要はありません。

  • 提出が必要なケース:個人の廃業等届出を提出せずに、給与の支払いがなくなる場合
  • 提出期限:事業の廃止の日から1ヶ月以内
  • 提出先 :所轄の税務署

個人事業を廃業したら検討する2つの手続

これまで個人事業の廃止をした後の届け出について説明しましたが、ほかにも廃業後の手続きは残っています。

廃業した年の所得税確定申告

廃業した年も個人事業を営んでいた事実はあり、翌年の3月15日までに確定申告を行う事になります。仮に会社に務めていても会社で行う年末調整では個人事業主としての儲けは考慮外のため、確定申告は必要です。

個人事業を廃業した最終年度についても個人事業の確定申告が必要となる点もご注意ください。

  • 提出期限:青色申告をやめる年の翌年の3月15日
  • 提出先 :所轄の税務署

予定納税の減額申請

「所得税及び復興特別所得税の予定納税の減額申請書」を提出することで、必要以上の所得税の前払いを防ぐことが出来ます。

所得税の確定申告をしていて税金を一定金額以上納めていると「予定納税の案内」が税務署から届くことがありますが、こちらの予定納税の金額はあくまで前年の個人事業主としての儲けから計算されているので、必要以上の前払いとなってしまうケースが多いのです。

あくまで予定納税は所得税の前払いのため最終的には精算でき必須の手続ではありませんが、事前に減額できる手続も用意されています。

  • 提出を検討するケース:予定納税の案内が来た方
  • 提出期限:7月15日もしくは11月15日
  • 提出先 :所轄の税務署

予定納税の制度については下記の関連記事で解説していますので、気になった方はご覧いただければと思います。

関連記事:個人事業主なら予定納税に気をつけよう 所得税は7月と11月にも支払いがある

あとがき

個人事業の廃業といえど様々な届出や手続があります。もし不安がありましたら放置しておかないで、早い段階で税理士に相談してみては如何でしょうか。

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