在庫の決算棚卸で最低限知っておくべきこと

在庫の棚卸しは商品が残っている個数を数えることなのですが、その意味やなぜ決算時にする必要があるのか?など質問されることが多い項目です。

そこで今回は決算時に行う在庫の棚卸しについて最低限知っておくべきことについて記事にしています。

在庫の棚卸しを行う意味

普段からパソコンで商品の出入りを把握していても数えてみなくては本当は何個あるのかは分かりません。棚卸しの本来の目的は在庫の数や状態を定期的にチェックし、紛失や状態を把握するものとなっています。

決算時に在庫の棚卸しが必要な理由、対象商品

棚卸しを行うタイミングとしては、最低限として決算時に行う必要があります。個人事業主であれば12月31日、会社であれば会社ごとに異なり定款で定められている日付です。決算日が休日であれば棚卸しを行うタイミングを決算日前の最終営業日や決算日の翌営業日など調整することも可能でしょう。

決算時に棚卸しが必要な理由

決算時に棚卸しが必要となるのは、決算書を作成するためです。

決算書を作成する際には、その年度の状況を正確に表現するために次のような場合に決算整理仕訳という調整が求められます。

今回の在庫の棚卸しを取り上げていますが、決算時に商品が残っているケースにあたるため対応が必要となります。企業によっては半年に一度の頻度で行うケースもありますが、それは製造メーカーなどで在庫の金額が高額となる傾向などから管理に力を入れる必要があるためです。

それほど在庫を抱えないような会社であれば税金の申告対応に合わせ決算時のみで十分かと思います。

棚卸しの対象

棚卸しの対象はまだ販売していないすべての商品です。次のような品目と個数をリスト化して記録していきます。

こちらは、顧問税理士を雇っていたとしても社内で行う手続きです。弊所ですとお客様に在庫の棚卸し方法をお伝えし、在庫リストのフォームを提供させていただきます。

在庫の経理処理には商品単価の把握が必要

税金の計算上、仕入れた商品金額について経費(売上原価)として処理できるのは実際に売れた分だけ考え方となっています。そのため、期末時に在庫が残っている際にはその分について経費を減額する経理処理を行わなくてはなりません。

今年の経費となる売上済みの商品金額は逆算する

いつも同じ金額で商品を仕入れることができれば単に売れた個数を把握して

売上原価=売れた個数×購入単価

と計算すればいいのですが、通常は仕入れのタイミングによって値段は変わってしまうものです。

そのため棚卸の際に残っている商品について金額を算定、その在庫金額を経費から差し引くことで実際に売れた商品の分だけを経費とする調整方法が使われています。

在庫の単価は最後に仕入れた金額で計算する

経費から差し引くことになる在庫金額は決算時に把握した商品の棚卸し個数をベースにして計算していきます。

決算時の在庫金額=棚卸しで把握した商品の個数×購入単価

税務署に在庫の計算方法について届け出をしていないのであれば在庫の単価はその商品を最後に仕入れた金額で計算する方法(最終仕入原価法)となります。

例えば次の条件では

  • 期末在庫が 40個
  • 最後に仕入れた商品の単価1,000円

期末の在庫金額は40個×1,000円=40,000円となります。

在庫の決算棚卸の仕訳例

在庫の決算整理仕訳として次のようになります。

例えば次の条件では

  • 期末在庫     40,000円
  • 当期購入商品 100,000円
  • 期首在庫     50,000円

期末在庫分

(借方)商品   40,000円(貸方)仕入   40,000円

期首在庫分

(借方)仕入   50,000円(貸方)商品   50,000円

売上原価を計算すると期首在庫50,000円+当期購入商品100,000円-期末在庫40,000円=110,000円となります。

利用する勘定科目については利用する会計ソフトによって違いはありますが、経費となる金額について実際に利用している金額に差し引き計算する形です。

あとがき

経営者の方は収支について資金繰りベースを意識しているため、在庫の経理処理は馴染みが薄く疑問を抱く方も多いです。

決算時の経理処理は年に一度しかなく知識はなかなか身につかないかと思います。弊所では税理士顧問の他、個別相談等承っております。ご入用の際には是非ご依頼していただければと思います。

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